「このまま今の会社に居続けた方が良いのか…」
「自分の市場価値ってどのくらい何だろう…」
今の仕事に大きな不満はないけど何となく将来に不安を抱えている人は多いのではないでしょうか?
私自身も、同じ悩みを抱えたことがあり、モヤモヤしながら仕事をしていた時期があります。
今回は転職に踏み切れない人や現職で働き続けることに漠然とした悩みを持つ人におすすめの1冊『転職の思考法』を紹介します。
本書は、転職を検討するときに重要な判断基準や思考法について書かれています。
単なる転職に関するアドバイスをしているわけではなく、あなたにマッチする転職先を選ぶための考え方を指南しています。
具体的には以下のポイントが学べます。
- 自分の市場価値を測る方法
- 転職先を見極める判断基準
- 納得できる仕事を選ぶポイント
転職を成功させるための本質的な思考法や判断基準を知ることができ、納得のいく転職先や仕事選びができるようになるでしょう。
自分の市場価値って?
私が本書を読んでみようと思ったのは、「今の仕事を頑張って社内で評価が上がること=社外での市場価値につながるのか?」と疑問に思ったためです。
私のキャリアとしては新卒で保険会社に入社しましたが、元々「そのうち転職するだろう」「本当にやりたいことが見つかった時にチャレンジできるだけのスキルは身につけておきたい」という考えがありました。
私が配属された部署では中途で入社された先輩が何人かいましたが、「保険会社はキャリアチェンジしにくいからね〜」と口を揃えて言っていたため、何となく将来に不安を感じました。
当時、転職を考えていたわけではありませんでしたが、「市場価値を上げないと将来の選択肢が狭まってしまうのでは?」という不安に駆られて本書を購入したのを今でも覚えています。
転職経験がない人や転職を考えていない人にこそおすすめ
本書は転職経験がない人や現時点で転職を考えていない人に是非読んでいただきたい一冊です。
今や二人に一人が転職をするのが当たり前という時代ですが、いざ転職したいと動き始めたときに転職先から選んでもらえないという事態を防ぐためにも、本書の考え方を知っておいた方が良いでしょう。
転職市場は伸びている一方、企業の採用難易度は上がっているという市況感ではありますが、一概に求職者有利とは言えません。
市場価値が高い人は企業を選ぶ立場にありますが、市場に目を向けず社内評価だけを気にして仕事をしている人は転職市場で評価されづらいでしょう。
転職が当たり前になりつつある以上、転職マーケットから見て自分がどの程度の評価を知っておくことは将来のリスクヘッジとして重要です。
著者の紹介
本書の著者はキャリア形成に知見のある北野唯我氏です。
博報堂からキャリアをスタートさせ、その後ボストンコンサルティンググループや人材系のワンキャリアで活躍されています。
「職業人生の設計」や「組織戦略」の専門家としてもメディアにも露出しており、マルチに活躍されています。
本書以外にも『これからの生き方』『天才を殺す凡人』『仕事の教科書』等を出版しています。
現職での働き方や転職について悩みがある方は読んでみてください。
「いつでも転職できる状態」が最強
振り返れば、結局、仕事でダメな上司に付き合わないといけないのも、価値のない商品を嫌々営業しないといけないのも、予期せぬ異動に振り回されるのも、「いつでも転職できる」と確信できるだけの市場価値がないからではないでしょうか。もしその確信があれば、そんな嫌な仕事はすぐに辞めればいい。あるいは交渉材料にして会社を変えていけばいい。
北野 唯我|このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法
私がこれまで尊敬できるなと思った人や優秀だと感じた人には「会社に依存していない」という共通項があったように思います。
市場価値が高い人は社外にも目を向け、能動的にキャリアを積み上げていく人が多いでしょう。
会社からも必要とされる人材であれば、社内での異動希望等も叶いやすいはずです。
いつでも転職できるだけの市場価値が高い人であれば、キャリアの選択肢が広がり、結果的に生き方にも影響を与える可能性が大きくなります。
仕事にも寿命がある
見落としがちだが、そもそも仕事とは生まれて、消えるものなんだ。たとえばプラグラミングという技術は、100年前には存在しなかった。あるいは、広告代理業の仕事は、新聞や雑誌の印刷技術の発展によって生まれた。そして新聞や雑誌の発行部数が減るにつれて、今まさに紙の広告代理業は消えつつある。このように、仕事とは生まれては消えを繰り返している。
北野 唯我|このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法
「自分が今頑張っている仕事が今後もあり続けるのか?」
「賞味期限切れが近い仕事であれば、今身につけたスキルや経験の価値も下がるのではないか?」
私自身、営業職でのキャリアを考えていましたが、本書を読んだ当時、こういった不安を覚えました。
最近ではAIやITシステムの発展によって今まで人が行ってきた業務が代替されつつあり、人ではなく機械でできる仕事も増えています。
どんな仕事をするかも重要ですが、今の仕事は将来需要があるのかも意識することが重要だと気付きました。
実際に本書を読んだ後、保険の代理店営業からITの無形商材営業にキャリアチェンジし、年収アップとともにキャリアの選択肢が広がったという体験もしました。(別記事で紹介してます)
まとめ
終身雇用も終わり、二人に一人が転職をするという時代になり、転職がより身近になっています。
いざ転職をしようと思っても、マーケットバリューがなければ、納得のいく転職先を選ぶことができません。
本書を読んで、以下の3点が特に学びになりました。
- 小手先の転職テクニックではなく、転職に必要な思考法を習得した方が良い
- 仕事には賞味期限がある
- 上司の評価だけでなくマーケットからの評価を意識して仕事をする
本書を読むことで、将来の選択肢を増やすためにするべきことが分かり、将来のリスクヘッジにもつながるでしょう。
転職経験がない人や今今の転職を考えていない人こそ本書を手に取ってみてください。