
「インサイドセールスってどんなスキルが身につくの?」
「インサイドセールスで成果を残すにはどんなスキルが必要?」
インサイドセールスへの転職を考えている方や実際にインサイドセールスとして働いている方で、上記のような悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?
この記事はそんな悩みをお持ちの方向けに書いています。
私自身も、3年以上インサイドセールスのプレイヤーとして仕事をしている中で、上記のようなことをよく考えていました。
インサイドセールスの仕事では、自分の工夫次第でさまざまなスキルを身につけることができます。
この記事では、インサイドセールスで身に付けることができるスキルや、スキルを伸ばすにあたっての注意点について紹介します。
私自身の経験を踏まえた情報をお伝えしますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
インサイドセールスで身に付くスキル10選
インサイドセールスの業務では、さまざまなスキルを身につけることが可能です。
インサイドセールスは、電話やメールを活用して多くの顧客にアプローチすることが求められます。
他の営業職と比べて、さまざまな業界の企業にアプローチすることができ、顧客と会話する量も多くなります。
アウトプットの機会が多くなるため、工夫次第でスキルを身に付けることができます。
私自身、3社のインサイドセールスの組織を見てきましたが、以下のようなスキルを身に付けることができると感じています。
・業界知識
・競合理解
・仮説構築力
・コミュニケーション能力(ビジネス基礎)
・ヒアリング力
・課題設定力
・提案力
・データ分析力
・顧客管理能力
・戦略思考力
それぞれどのようなスキルを身に付けることができるか紹介していきます。
業界知識
インサイドセールスでは、1日に数十社の顧客にアプローチするため、必然的に多くの業界知識を得ることができます。
業界毎の特徴や課題感等をお客様との会話の中で、学ぶことが可能です。
相手が経営者であれば、事業や経営レベルでの話をすることもあり、知識の幅を広げることができるでしょう。
ただし、自分の知識がなければ、お客様に話してもらうことができず、深い知識を得ることもできません。
相手が社長や経営層なのに、どのような事業か調べずにアプローチすれば「こいつ分かってないな」と思われて、相手に話してもらうことが難しくなります。
仮説構築力
インサイドセールスでは、お客様にアプローチする前に事前準備をすることが大切です。
事前準備では、顧客のHPや過去の履歴を見て、経営課題や事業課題について仮説を立ててアプローチすることが一般的です。
どこまで事前準備するかは自分次第ですが、自社の商材に関する領域での仮説構築だけでなく、事業や経営レベルで仮説を立てる習慣ができれば、ビジネスリテラシーを高めることにも繋がります。
また、立てた仮説は顧客との会話の中でぶつけることで、ブラッシュアップしていくことができます。
仮説構築→検証のサイクルを素早く回すことがスキルを身に付ける近道です。
コミュニケーション能力
インサイドセールスは電話で色々なお客様にアプローチするため、基本的なビジネスコミュニケーションスキルを身に付けることができます。
対面でのコミュニケーションと違って、電話でのコミュニケーションとなるため、相手が不快にならないような話し方や言葉遣いを身に付けることができるでしょう。
ただし、細かい言い回しや敬語の使い方等を習得するには、定期的に自分の会話を録音や解析ツールを使ってモニタリングすることが重要です。
ヒアリング力
課題特定や提案をするにあたって、必要な情報をお客様から聞き出す能力が重要です。
自社の商品を提案するにあたっての提案材料やお客様の現状や理想等、情報をヒアリングする能力を磨くことができます。
単にヒアリングするだけでなく、「相手の意図を読み解く」傾聴力を意識的に鍛えることもできます。
課題設定力
アポイントを獲得したり、受注するためには、顧客の課題を見つける能力が求められます。
課題を設定するには、いくつかの要素があります。(別の記事で解説します)
- 問題:お客様が何に困っているか
- 要因:なぜ困っているのか
- 課題:問題の原因を取り除くために何をすべきか
課題設定のフレームワークはビジネスを行う上で非常に重要で、汎用性のあるスキルです。
日々の架電業務の中で、意識的に鍛えることでビジネスパーソンとしての価値を上げることができます。
提案力
インサイドセールスでは、設定した顧客の課題に対して、適切な提案をしなければ、アポイントを頂いたり受注に繋げることができません。
提案力と言うのは、単に商品の特徴や強みを説明することではなく、顧客の課題を自社商品でどのように解決するかを示すことです。
お客様が困っていることや解決すべきことに対して、解決策を提示し、合意することで商談化することができます。
データ分析力
インサイドセールスでは、架電やメールでの行動量が多くなるため、営業活動に関するデータが大量に蓄積されます。
蓄積されたデータを元に、営業活動の改善や顧客分析を行うことが求められます。
例えば、
・業界や規模感で企業を分類し、アポイント獲得率の高いセグメントを特定する
・受注した企業の特徴を分析し、自社商材と親和性の高い企業リストを作る
・顧客リストに、メールAとメールBを送って、反応率をABテストする
といったように、さまざまな観点で分析をすることができます。
マーケティングの要素もあり、個人的にはインサイドセールスで面白い部分だと思っています。
戦略思考力
インサイドセールスで成果を残すためには、目標から逆算して行動設計をする戦略思考力が必要になります。
例えば、アポイント獲得が目標であれば、業務フローとしては
①架電する→お客様にコンタクトする→会話してアポイント獲得するというプロセスになります。
②架電してお客様にコンタクトできないのか、お客様に繋がるけど会話する中でアポイントに繋がらない等、自分の歩留を把握することが重要です。
歩留から逆算して、月次の行動設計を行い、週次や日次の行動に落とし込んでいきます。
細かくプロセスに分けて、それぞれのフェーズでの転換率を上げていくことが成果を残す上で重要なポイントになります。
スキルを伸ばすために注意すべき点
インサイドセールスの役割によって、伸ばしやすいスキルが異なる
インサイドセールスの業務をこなしていれば勝手にスキルが身に付いていくわけではありません。
いち早くスキルを身に付けるためには、いくつか注意点があります。
インサイドセールスは企業によって役割が異なります。
役割が異なれば、求められるアウトプットも変わってきます。
例えば、
・少人数の営業組織では、マーケティングと協力してセミナーを企画する等、市場のニーズを分析することが求められる
・大規模な営業組織では、アポイント獲得数がミッションとなり、成果にコミットするための行動量やトーク力が求められる
といった具合です。
組織の役割によって、どのようなアウトプットが求められるか=どのようなスキルを伸ばしやすいか変わるため、注意が必要です。
個人の工夫がなければスキルは身に付かない
インサイドセールスは、アウトプットの機会が多いため、伸ばしたいスキルを意識したアウトプットをすることで早くスキルを身に付けることができます。
反対に、ただ機械的に量をこなすだけでは、スキルを伸ばすことは難しいでしょう。
「毎回の架電で必ず仮説をぶつけてみる」「顧客分析をして、確度の高いセグメントを見つける」等、自分で狙いを持って日々の業務に取り組むことが重要です。
まとめ
インサイドセールスの業務で身に付けることができるスキルを紹介してきました。
私自身、インサイドセールスとしてのキャリアを積む中で、上記のようなスキルを身に付けることができていると実感しています。
個人的にはデータ分析や仮説構築を重点的に伸ばしたいと思い、日々の業務に落とし込んでいました。
スキルを伸ばす上では、アウトプットに目的を持つことが重要だと痛感しています。
インサイドセールスの業務は良くも悪くも定型化しがちなため、ルーティン業務として「こなす」だけでは、何も身につきません。
本記事で紹介したポイントを参考に、インサイドセールスでのスキル定着に取り組んでみてください。