「営業の種類が多すぎて自分に合う求人の選び方が分からない」
「20代の営業転職で失敗したくない」
20代の営業転職で上記のような悩みを抱えている方は多いでのはないでしょうか?
私も20代で2回営業職で転職しましたが、とくに初めての転職では自分にマッチする転職先を選ぶのに苦労しました。
営業職といっても、どのような営業をするのかによって得られる経験は変わってきます。
そこで、本記事では営業職にはどのような種類があるのかや20代の営業職で転職する際のポイントについて解説していきます。
【本記事の内容】
- 営業の分類
- 20代営業が転職する際のポイント
- 営業転職の体験談
本記事を読むことで、まずは営業職の種類を知ることができ、自分にマッチする営業の求人を探しやすくなるはずです。
また、20代で転職する可能性があるのであれば、理想のキャリアを歩むためにも転職のポイントを参考にしてみて下さい。
商材の種類
営業は顧客に対して商材を売る仕事です。
何を売るかという観点では、大きく2つに分類されます。
- 有形商材
- 無形商材
何を売るかによって営業の難易度や得られるスキル・経験が変わります。
有形商材
有形商材とは、形のある商材のことを指します。
例えば、自動車・日用品・不動産・家電・食品・衣類等の商品を売る営業職です。
形のある商品を売る営業になるため、商品知識や業界に詳しい人ほど売れやすいでしょう。
「好きなアパレルブランドの商品を売りたい」「車が好きだから仕事でも車を取り扱いたい」という人におすすめです。
無形商材
無形商材とは、形がないサービスや商材のことを指します。
例えば、以下のような商材が当てはまります。
- SIer等のIT営業
- SaaSの営業
- 保険や金融商品の営業
- コンサルティングサービスの営業
有形商材と違って商品の形があるわけではないため、商品の特徴を説明するというよりは、顧客のニーズに対して提案する能力が求められます。
私も無形商材で5年以上営業をしていますが、商材に関わらず、以下の2つのスキルがないと営業が難しいと感じています。
- 課題設定能力
- 提案力
顧客からしたら、形がないサービスにお金を払うことになるため、「そもそもなぜそのサービスを買う必要があるのか」「そのサービスをかってどうなるのか」とイメージを持ってもらう必要性があり、営業力が求められます。
汎用性の高い営業スキルを身に付けられるため、転職して市場価値を上げたい人や営業スキルを身に付けたいという人には無形商材の営業にチャレンジすることを強くおすすめします。
顧客の種類
営業の仕事は、何を売るかで変わりますが、「誰に営業するか」によっても難易度やキャリアが変わります。
顧客の種類は、法人営業と個人営業に分けられます。
それぞれの営業では、意思決定のプロセスや所在の単価が大きく異なります。
個人営業
個人営業はBtoCといわれ、サービスや商品や使うエンドユーザに対して営業をおこないます。
自動車・日用品・不動産・家電・食品・衣類等の有形商材を個人向けに営業することが多いです。
個人営業では、商談相手であるエンドユーザー・一般消費者が商品購入の意思決定をします。
そのため、顧客に信頼してもらうことや相手のニーズを満たす提案ができるかが重要です。
法人営業
法人営業は、一般的にBtoB営業と言われており、法人相手に営業活動をおこないます。
以下のような商材を取り扱うことが多いです。
- ITシステム
- コンサルティングサービス
- 広告
- 人材
私もこれまでSaaSと呼ばれるITシステムや人材サービスを法人営業に対して営業してきました。
法人営業と個人営業も人に対して商談をするという意味では同じですが、法人営業の場合は購買プロセスが複雑になり導入ハードルが高くなります。
人材サービスの営業の場合、企業の採用担当者と商談をして決裁者に上申してもらうケースもあれば、社長相手に商談をするケースもあります。
法人営業の場合、顧客のビジネス課題を解決するためにサービスを提供するため、営業力に加えてビジネスリテラシーも必要です。
個人向けの商材と比較すると商材の単価も高くなります。
営業スタイル
ここまでは、誰に対して何を売る営業かという観点で営業職を分類してきました。
上記以外にも、より細かい顧客属性や企業の営業戦略によっても営業職を分類できます。
- 新規営業
- 既存営業
- エンタープライズ営業
- ルート営業
- 代理店営業
新規営業
新規営業は、まだ取引のない企業や顧客に対してアプローチする営業です。
飛び込み営業や初対面の顧客と商談をするイメージが分かりやすいでしょう。
新規の顧客に対して営業をすることになるため、相手と関係を構築することを目的とした営業スタイルです。他の営業と比べてもチャレンジングで難易度が高く、成功したときの達成感は格別です。
様々な業界の人々と接することができるため、視野が広がりますし、20代でキャリアをスタートさせるにはうってつけです。
私もBtoBの新規営業でキャリアを積んできましたが、転職活動をしていると多くの企業から営業力を評価されることが多いと感じています。これは私自身が営業能力が高いというよりよりかは、難易度の高い新規営業で成果を残すためにしてきた工夫したや目標達成までのプロセスを評価されることが多いです。
20代の若手のうちにチャレンジすることで、自分の市場価値も自然と高めることができるでしょう。
既存営業
既存営業は、すでに取引関係にある顧客との関係を深め、継続的にビジネスを拡大していく役割です。
すでに取引がある顧客のため、新規営業とは違うアプローチになります。
顧客からの信頼を得ることで、安定した売上を確保することができます。新規営業のようなTHE営業というよりかは、関係構築しながら顧客のニーズを汲み取りながら追加提案をしていくイメージです。
1顧客に対して深く付き合っていくため、関係構築のプロフェッショナルとしてのスキルを磨くことができます。
業界の知見も深めることができ、同業界内で長期的なキャリア形成においても有利です。顧客との信頼関係を重視する人にはぴったりの営業スタイルでしょう。
エンタープライズ営業
エンタープライズ営業は、大企業をターゲットにする営業です。
契約を獲得するまでに時間がかかることもありますが、その分一度契約が決まれば大きな利益が期待できます。
また、新規契約の受注だけでなく、商材によっては導入後の支援もおこないます。例えば、SaaSのエンタープライズ営業では、導入後のアップセルや部門開拓を担うこともあります。
大企業とのやり取りを通して高度な交渉力を身につけることができ、戦略的思考も養えます。SMB(中小企業向け)営業とエンタープライズ営業では、案件の動かし方や意思決定プロセスが異なるため、エンタープライズ営業のスキルは市場価値が高いでしょう。
いきなりエンタープライズ営業にチャレンジするにはハードルが高く、新規営業で成果を残してエンタープライズ営業にキャリアアップするパターンや大手企業への既存営業を経験してからエンタープライズ営業にチャレンジするパターンがあります。
ルート営業
ルート営業は、決められたエリアや取引先を定期的に訪問することで、製品やサービスの提供を行う営業スタイルです。
既存顧客との深い関係構築が求められ、信頼を築きやすいという利点があります。
顧客ニーズに柔軟に対応し、長期的に信頼を築くことができるので、安定した営業スキルを磨くことができます。
日々の訪問を通じて、地元コミュニティとも深く関わることができます。
代理店営業
代理店営業は、自社の商品やサービスを代理店を通じて販売し、新たな顧客を開拓していく営業スタイルです。
代理店営業のミッションは自社商品をいかに売ってもらうかです。
代理店とのコミュニケーションが肝であり、協力関係を築くことで、お互いにウィンウィンの関係を構築していきます。
私も新卒時代、保険代理店への代理店営業をしていました。他社商品と比べての自社の魅力を理解してもらうために勉強会をしたり、売ってもらうために代理店の営業の方と仲良くなる努力をしました。
代理店営業は、人を動かすスキルが必要になるため、相手とのコミュニケーション能力や交渉力が鍛えられます。20代ならではのフットワークの軽さは柔軟性を活かせる場面も多々あるでしょう。
20代営業の企業選びのポイント
営業職でキャリアをスタートさせたり、転職を考えている20代の方にとって、企業選びは非常に重要です。
自身のキャリアプランや価値観に合った企業に就職することで、やりがいを感じながら成長することができます。
また、成長市場や革新的な商材を扱う企業を選ぶことで、将来的な市場価値を高めることが可能です。
反対になんとなくで企業を選んでしまうと、成長もできなければ理想のキャリアから離れてしまうこともあります。
20代の営業で企業を選ぶ際は以下のポイントに注意しましょう。
- 転職の目的を明確にする
- 市場価値を上げたいならBtoBの無形商材にチャレンジする
- 好きな商材を選ぶ
- 市場が伸びてる業界に身を置く
自分自身が本当に何を求めているのかをじっくり考えつつ、企業選びを進めましょう。
転職の目的を明確にする
転職を考える際、まず自分自身の転職の目的をはっきりさせることが大切です。
例えば、待遇改善を目指すのか、新しいスキルを習得して市場価値を上げたいのか、あるいは自分に合った企業文化を見つけたいのか、、、
ゴールを明確にすることで、転職活動がスムーズに進むはずです。
転職目的が明確でないと、転職先の企業に求める条件も曖昧になってしまい、結果転職しても早期退職したり活躍できないというミスマッチが発生しやすくなります。
また、目的がはっきりしていると、企業選びだけでなく自己アピールや面接での受け答えも的確に行えるようになります。
市場価値を上げたいならBtoBの無形商材にチャレンジする
市場価値を高めるためには、BtoBビジネスの無形商材を扱う営業に注目するのが良いでしょう。
無形商材は、ソフトウェアやサービスなど形のない商品であるため、顧客のニーズを的確に捉え、提供する価値をしっかりと伝える能力が求められます。
これらの営業経験を積むことで、ヒアリング力や提案力が磨かれ、市場価値がぐんと上がります。
私も20代で2回転職をしましたが、無形商材の営業経験を積んだ時の転職の方が選考通過率や選考を受ける企業からの評価が高かった印象があります。
特に、書類選考通過率が1回目は30%でしたが、無形商材の営業経験を積んだ2回目の転職の時は80~90%で、ほとんど書類選考は落ちない印象でした。
20代の若手のうちにこの経験を積むことは、今後のキャリアに大きなプラスとなるでしょう。
やりたいことやキャリアプランが明確に決まっていない人におすすめです。
好きな商材を選ぶ
営業職で成功を収めるためには、まず自分が本当に興味を持てる商材を選ぶことが大切です。
スキルアップや市場価値を上げていくことも重要ですが、個人的には好きな商材を選ぶことは何気に一番重要だと思っています。
これまで営業代行を含めると5社の商材の営業経験がありますが、自分が好きな商材を売っているときが圧倒的に成果が出ていました。
自身が情熱を持って取り組める商品やサービスであれば、自然と営業スキルも向上しますし、モチベーションも維持しやすくなります。
商材自体に興味が持てない・魅力を感じないと営業していても売れないでしょう。自分が好きな商材を選ぶことで、成果を残しやすくなる→挑戦する機会を得やすい→新しい経験を積んで市場価値を上げるという良いサイクルを回すことができます。
転職を考える際には、どのような商材に触れたいのか、自分に合った商材は何かを真剣に考えてみましょう。
どうしても思いつかない場合は、自分が興味の持てない領域や業界を消していくと良いです。
市場が伸びてる業界に身を置く
成長している業界で働くことは、自分自身のキャリアアップに直結します。
市場が伸びている業界では新たなビジネスチャンスが豊富であり、そこでの経験は市場価値を押し上げる要素となります。
例えば、SaaSや◯◯techというように、今後ますます拡大が期待される業界を狙うのが賢明です。
私が新卒で入社した保険会社では課長クラスになるのは早くて10年でしたが、2社目・3社目では2~3年で課長クラスに昇進する人もいる程でした。
市場が伸びていて業績も伸びている企業であれば、それだけ早いタイミングでキャリアアップすることができます。
成長が著しい環境であれば、若手でも大きな役割を担える可能性があり、さまざまな仕事にチャレンジすることができるでしょう。
20代営業のおすすめのキャリア
20代はキャリアのスタートラインに立つ時期です。
20代で営業職としての経験を積むことで、多様なキャリアパスを描くことができます。
同じ業界でスキルを磨きながらステップアップする選択肢もありますし、新しい環境でチャレンジングな役割を求めることもできます。
ここからは、20代営業職の方に向けたおすすめのキャリアパスを紹介していきます。
営業経験を同業界でキャリアアップ
20代営業におすすめなキャリアとして、営業経験を活かして同じ業界でのキャリアアップするプランがあります。
例えば、保険業界であれば、同業他社に転職して業界内でのポジションを確立していきます。
すでに業界の知識や顧客の特性を理解しているため、スムーズに次のステップへ進むことができます。
転職する場合は、以下のケースが多いでしょう。
- 待遇や条件が良い同業他社に転職する
- リーダーやマネジメントポジションにキャリアアップしていく
- 営業から企画職等の他職種へキャリアチェンジする
営業成績を上げ、リーダーポジションを狙うこともできますし、スペシャリストとしての地位を固めることもできます。
特に早期のマネジメントへのキャリアアップや他職種へのキャリアチェンジをしたい方は、同業界での転職をおすすめします。
スタートアップ企業・ベンチャー企業へ飛び込む
20代の若手の内に、スタートアップ企業やベンチャー企業への転職もおすすめです。
これらの企業では、従来の枠にとらわれず、自分のアイディアを反映しやすい環境が整っています。大手企業のように縦割りで自分の仕事が決められるわけではなく、自分で能動的に仕事を作っていくことができます。
また、責任あるポジションを任されることが多く、自分の成長をダイレクトに実感できるはず。営業未経験で入社しても半年でリーダーに上がるというケースもあったりします。
急成長を遂げる企業とともに自分も成長できるというダイナミズムは魅力的です。
とにかくスピード感が早いため、若いうちから幅広い経験を積みたいという方にははおすすめです。
ただし、大手の企業と違って業績や組織の不安定さも付きものなので、柔軟性や仕事にコミットする覚悟は必要でしょう。
メガベンチャー企業への転職
メガベンチャー企業での経験は、スケールの大きいプロジェクトに携わりながら、最先端の技術やトレンドを学ぶ絶好の機会です。
スタートアップ・ベンチャーの企業より業績が安定しており、ある程度組織化されているでしょう。
ベンチャーマインドもありながら大企業の特性もあるため、「どベンチャーに飛び込む勇気はないけど、チャレンジングな環境で仕事をしたい」という人におすすめです。
これまでの営業経験を活かしつつ、企業によっては新規事業にチャレンジすることができます。
日系大手企業と比べると意思決定が早いため、自分のアイディアがダイレクトに実行に移せる環境もあるでしょう。
外資系企業への転職
外資系企業での営業職は、英語力や異文化コミュニケーション能力を鍛えられる絶好の場です。
グローバルな視野を持ちながら、グローバル展開を進める企業での経験は、あなたのキャリアを大きくステップアップさせることができるでしょう。
特に外資系企業の営業職は成果主義であることが多く、成果を残せば若いうちから高い給料をもらうこともできるはずです。
ただし、福利厚生や給料面でも魅力的なことが多いですが、その分高い成果を求められる環境でもあります。
自己成長を求め、モチベーションを持って働ける方にとって、有意義な選択肢となるでしょう。
キャリアに迷ったらキャリアコーチングか人材紹介がおすすめ
人生の中でキャリアに迷うことは誰にでもあることです。
特に20代の営業職での転職は、選択肢が多くて戸惑いますよね。
私も初めての転職の時は「どんな企業を選べば良いのか」「今後のキャリアをどうすれば良いのか」と何も分からない状態で転職活動をしていました。
そんなときにおすすめなのが、キャリアコーチングや人材紹介です。
キャリアコーチングや人材紹介はキャリアのプロなので、客観的なアドバイスをもらうことであなたの視野を広げるきっかけになるでしょう。
キャリアコーチングで自分を見つける
キャリアコーチングというのは、自分自身の価値観や強みを明確にし、目標に向かって進むためのサポートをしてくれるサービスです。
特に、営業職の皆さんは目標達成が求められる場面が多いですよね。
コーチングを受けることで、ただ営業目標を追うだけでなく、自分の能力開発は今後のキャリアプランを整理することができるはずです。
経験豊富なコーチはあなたの潜在的な意見やキャリアに対する考えを引き出してくれるので、今後のキャリア形成において気づきが得られるでしょう。
以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて読んでみてください。
人材紹介で自分にマッチした求人を見つける
人材紹介サービスは自分に合った新しい職場や職種を探す手伝いをしてくれます。
同じ営業職でも、例えば業界を変えると、まったく新しい世界が広がります。
人材紹介は企業と求職者のマッチングをするビジネスモデルのため、プロのアドバイザーが、あなたの履歴書や経歴を見て、ベストマッチの企業を紹介してくれるでしょう。
数ある求人から自分にマッチする求人を探し出すことは難しいため、人材紹介を活用しながら効率的に転職活動を進めると良いでしょう。
また、キャリアアドバイザーがあなたの職務経歴書を添削してくれたり、面接対策もしてくれるため、転職可能性を高めることができます。
いずれにせよ、20代の転職はキャリアの方向性を決める重要なタイミングです。これからも自分の理想に近づく方法を探し続けてください。
まとめ
20代の営業職としてキャリアを考える際、重要な要素を理解し戦略的に企業選びを進めることが求められます。
まず、自身の転職の目的を明確にすることが初めの一歩です。キャリアにおいて何を達成したいのかや何を大切にしたいかを知ることで、次のステップが見えてきます。
市場価値を高めたい場合、BtoBの無形商材を扱う企業が有力な選択肢となります。特に、無形商材を通じた営業経験は、多くの場面で応用が利く貴重なスキルです。
一方、自分が興味を持てる商材や業界を選ぶこともまた、モチベーション維持に繋がります
また、市場が伸びている業界に目を向けることは、将来的なキャリアの安定に寄与します。事業フェーズや組織規模も慎重に考慮し、自分がどのような組織で成長したいのかを明確にしましょう。
これらのポイントを押さえた企業選びは、満足度の高いキャリアを築くための重要な鍵となります。自分に最適な環境を見つけることで、20代を力強く駆け抜ける準備が整うでしょう。
キャリアに不安がある方や企業選びに自信がない方は、キャリア領域のプロである人材紹介やキャリアコーチングを活用することをお勧めします。
以下の記事も参考にしながら、理想の企業選びやキャリアプランを実現してください!