20代でキャリアプランを考えるポイント

転職

「キャリアプランって20代のうちから考えた方が良いの?
「キャリアプランって、どうやって立てるの?」

この記事はそんな悩みをお持ちの方向けに書いています。
20代で同じ悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
私自身、営業職でのキャリアを積んできていますが、20代前半の時に同じ悩みを抱えていました。

若手の内からキャリアプランを立てることで、理想のキャリアを築きやすいというメリットがあります。
私も自分で立てたキャリアプランに沿って、戦略的に複数回転職をしてきました。
そこで、この記事では、キャリアプランを立てるメリットやキャリアプランの考え方について具体的に紹介します。

私の転職活動時の経験をもとに、体験談もお話したいと思います。
少しでも、参考になれば嬉しいです。

キャリアプランとは

キャリアプランとは、将来なりたい理想の達成に向けた中長期的な計画のことです。

キャリア形成にあたって、自分の理想を100%実現することは難しいです。

キャリアは長期的に築くもので、自分の価値観の変化もあれば、会社の状況によって影響を受ける場面も多々あります。

しかし、キャリアプランを描いておくことで、自分の理想を実現できる確率を高めたり、キャリアの方向性をコントロールすることができます。

個人的な話になりますが、私自身、20代で2回転職しています。

どちらの転職も新卒の時に考えたキャリアプランを軸に転職活動を行い、希望の職種や業界に転職することができました。

厳密なキャリアプランを立てていたわけではありませんが、新卒1年目のときにキャリアプランを考えていたことは非常に良かったと身をもって体験しています。

キャリアプランは立て方が良い!

キャリアプランを立てるメリットは大きく3つあります。

次の章で詳細を解説していきます。

理想を実現しやすくなる

キャリアプランを立てることで、理想のキャリアを実現しやすくなるというメリットがあります。

20代のうちから、自分のキャリアの方向性を考えておくことで、やるべきことが明確になったり目の前の仕事への意味付けができるようになります。

例えば、「市場価値を上げたい」「将来年収1000万円を目指したい」と漠然とした未来を考えても、何からやればいいのかわからないことがあります。

キャリアプランを立てることでやるべきこととやらなくていいことが明確になるというメリットがあります。

20代のうちからキャリアプランを明確に描けている人は多くないと感じています。

「仕事は面白くないけど、特にやりたいこともない」「人間関係が悪く、転職したい」等、能動的にキャリア選択をしていこうという人があまり多くないため、同年代と比べてキャリア選択の機会を勝ち取ることができるようにもなるでしょう。

やるべきことが明確になる

キャリアプランを考えることで、今やるべきことが明確になるというメリットもあります。

目の前の業務に対してのモチベーションにもなりますし、自己研鑽にも積極的に取り組めるようになります。

私が新卒で保険会社に入社した際は、特にやりたいこともなく何となくで1社目を選んでしまいました。

しかし、キャリアプランを考えたことで、今何をすべきかを整理したことで、仕事へのモチベーションも上がりました。

当時は「営業スキルを伸ばして成果を出し、2社目でキャリアチェンジを狙う」という戦略を立てて、目の前の業務に没頭していました。

その結果、社内表彰も受賞することができ、転職時のエピソードとしてよく話していました。(自慢話みたいですが…)

また、具体的なキャリアプランを立てることは、今後どのような経験やスキルを身に付けていけば良いのかといった戦略を描くことになります。

例えば、将来事業責任者になりたいという理想があれば、「3年以内にマネジメントを経験したい」「メンバーとして新規事業立ち上げの経験をしておきたい」等、具体的なアクションプランを考えるきっかけにもなります。

私もそうでしたが、仕事に対しての意味が見つけられなければモチベーションも上がりにくいと思います。

キャリアプランを立て、やるべきことが明確になれば、目の前の仕事を頑張る理由にもなるでしょう。

転職に対する考え方が明確になる

キャリアプランを考えることで、転職に対しての考え方も明確になるでしょう。

キャリアプランを立てることは、いつまでにどのような経験を積むべきかといったマイルストーンを考えることと同義です。

例えば、「転職先の会社では、IT系の法人営業経験を3年程プライヤーとして積みたい」「成果主義で20代でもマネジメントに上がれる会社を選ぼう」等、転職先に期待することが明確になります。

その結果、転職するタイミングや転職軸を明確にし、キャリアプランを実現するための手段として転職を有効活用することができるでしょう。

転職事例の紹介

私の転職事例を紹介します。

私自身は、「将来こうやりたい」ということが具体的にあったわけではなく、「将来やりたいことは今後増えていくだろう」「やりたいことをするためにはスキルがあったほうが良い」という考えを前提にキャリアを考えてきました。

転職事例

1.新卒では明確にやりたいことがなく、何となく興味のあった保険会社に入社

2.1年目の終わり頃から「このままでは市場価値の高いスキルが身につかない」「将来やりたいことができた時に仕事を選べるようにしたい」と考え、転職活動開始

3.営業には興味があったため、無形商材の法人営業でビジネス基礎力を磨きたいと思い、営業代行企業に転職。クライアントのサービスを代わりに売るというビジネスモデルで、様々な領域の商材を取り扱う。

4.複数のクライアントや商材に触れる中で、自分の興味のある領域や理想の働き方を言語化していき3社目に転職

私自身、明確にキャリアプランを立てて転職したというよりは、ざっくりとした見立てを立てながら転職を2回しました。

少しでも参考になれば嬉しいです。

キャリアプランの考え方

キャリアプランを考える際のポイントを紹介します。

キャリアプランは一回決めて終わりではなく、中長期的に見直すことが重要です。

20代のうちにキャリアプランを考える上で、おすすめの考え方や注意すべきポイントを個人的な意見を踏まえて紹介していきます。

転職は手段である

転職は人生の中で重要な決断ですが、注意すべき点は転職すること自体は目的ではなく、自分のキャリアや人生をより良くさせるための手段であるということです。

転職して環境を変えることで、新たな経験を積み成長するチャンスを得ることができるでしょう。

転職理由には大きく2つのパターンがあります。

まず、下記のようなポジティブな転職理由があります。

ポジティブな転職
  • スキルアップを図りたい
  • これまでの職種は変えずに、業界を変えてみたい
  • ジョブチェンジをしたい
  • 市場価値を上げたい
  • 年収を上げたい

しかし、転職するタイミングはポジティブなものばかりではなく、ネガティブな転職理由もあります。

ネガティブな転職理由
  • 人間関係に不満がある
  • とりあえず現職を辞めたい
  • 給料が低い
  • 残業が多い

現職に不満が一つもないという人は少ないでしょう。

ネガティブな理由ばかりで転職を決断してしまうと、

転職することが目標になり企業選びの質が下がる

・転職後のモチベーションが上がらない

といったことが起きてしまいます。

早く転職したいという思いから、企業の見極めが不十分なまま入社し、結果ミスマッチだったという事例も少なくありません。

中途で転職した人を数多く見てきましたが、転職理由がポジティブかネガティブかで入社後のスタンスが明らかに違います。

転職するタイミングというのは、自分のキャリアや人生の設計を考え直すタイミングだと思います。転職とは何かを成し遂げるための手段だと考えているからです。

転職に関しては、自分の長期的な目標に合致するかどうかを見極め、その目標に向かって先に進むための一歩と捉えましょう。

やりたいことは変わる

20代のうちに将来の夢や目標を明確にすることは難しいかもしれません。

そんな方は、「将来やりたいことはそのうち見つかる!」という前提に立ち、キャリアプランを大枠で考えることをおすすめします。

私自身、「将来は経営者になりたい」とか「将来は独立して自由に働きたい」といった具体的な目標は立てられませんでした。

色々なことに興味がある性格で、将来の理想や自分が興味のある分野は変わっていくタイプで、色々な事に興味がありましたが、明確にやりたいことがある人が羨ましいと思っていました。

「将来営業組織のマネジメントを経験してみたい」

「新規事業を立ち上げたり、商品開発もやってみたい」

「独立して時間に囚われずに働くのも良さそう」

大切なことは、今の自分に興味を持ち、楽しみながら見つめることです。

新しい環境で得る経験が、将来の方向性を見つけるための一歩となるかもしれないため、目の前の業務で成果を出し、様々なことを経験する機会を掴み取れたら良いでしょう。

計画的偶発性理論

私の好きな考え方に計画的偶発性理論というものがあります。

計画的偶発性理論は、スタンフォード大学の心理学者であるジョン・D・クランボルツ教授によって提唱された「キャリアの8割が予期しない出来事や偶然の出会いによって決定される」という理論です。

キャリアプランは理想から逆算して考えるものだと本記事でお話ししていますが、計画的偶発性理論は「キャリア形成において8割のことは予想できない」という考えで、一見逆の意見に見えるでしょう。

しかし、私がお伝えしたいのは、以下の2点です。

  • 予期しない出来事を待つだけでなく、キャリアの転機となるイベントを自ら創り出せるように積極的に行動すること
  • キャリア形成において、8割は予想外の出来事でも、残りの2割にはコントロールできる部分もある

周囲の出来事に神経を研ぎ澄ませたりして、偶然の出来事を計画的に創り出し、目の前の出来事を意味付けしてステップアップの機会と捉えていくと良いでしょう。

新しい行動を起こすことで偶然の出会いやチャンスも増えていきます。

転職も同様で、新しい職種や職場に飛び込むことで予想外の成果や出会いが生まれる可能性があります。

計画的に行動し、新しい環境に挑戦することで、未知の可能性を引き寄せることができるでしょう。

キャリアプランの立て方

キャリアプランを立てる際のポイントは、将来の理想像と現状のスキルとのギャップを考えることです。

特に20代では「将来やりたいことがない」という方も少なくないでしょう。

具体的なキャリアプランの立て方として3ステップあり、「理想の姿(=ゴール状態)」「これまでのキャリアの棚卸しや、」「ゴールとの差を埋めるために必要なこと」を順序立てて考えることがポイントです。

現状の棚卸し

キャリアプランを立てる際の第一歩としては、現状の棚卸しを行うことが重要です。

まずは、これまでのキャリアを振り返り、積んできた経験やスキルを整理する必要があります。

  • 職務経歴
  • 担当業務と経験
  • 実績
  • 強み
  • 弱み
  • 身に付けたスキル

上記のポイントを整理しましょう。

現状の棚卸しを行う上で、身に付けたスキルと価値観をそれぞれ棚卸ししましょう。

スキルの棚卸しでは業務の中で培った経験やスキルについて整理していき、価値観では自分の好きなことや志向性を整理していきます。

スキルを整理することで、自分の強みや得意領域を言語化しましょう。

現職で新しいミッションにチャレンジしたり、転職して次のステージを目指すにあたって、自分の強みを正しく把握し、アピールポイントを言語化しておくことが重要です。

また、自分の価値観を言語化しておくことも非常に重要です。

これまでのキャリア選択や意思決定等のターニングポイントを振り返ることで、自分の興味や関心がどこにあるのかを把握できるでしょう。

自分の好きなことや興味のあることから、今後のキャリアの方向性を探ることができます。

新卒の時には「早く昇格して年収をあげたい」と考えていた私ですが、2回転職をする内に「会社のミッション・ビジョン・バリューに共感できるか?色々な経験を積み、キャリアの選択肢が広がるか?」といった価値観が重要だと気付きました。

経験や年齢を重ねるごとに考えに変化があることも認識しておきましょう。

将来の理想を考える

現状のスキル整理や価値観を振り返った後は、「今後どのような仕事をしたいのか?」「どこでどのような暮らしをしたいか」といった将来どうなりたいかを考えることが重要です。

そもそも目標やゴールが設定されてないと、取るべきアクションを定めることができません。

将来の理想を考える際のポイントとしては、実現できそうかといった観点ではなく、どんな人生を歩んでいたら理想なのかを考えましょう。

「ワークライフバランスを重視したい」

「自分で事業を立ち上げてみたい」

「場所や時間に縛られず仕事をしたい」

人によって理想は様々ですが、中長期的に実現したいことをイメージしましょう。

理想像が決まればやるべきことを見つけやすくなるため、まずは理想を描くことから始めましょう。

理想と現実のギャップを考える

現状の棚卸しと理想像が見えたきたら、理想と現状の差分に注目しましょう。

ここで浮き彫りになってきた理想と現実のギャップ=今後取るべきアクションとなります。

理想の将来像を実現するために、いつまでに何をすべきかといった具体的なロードマップを描くことが重要です。

例えば、「10年後に独立して1,000万円稼ぎたい」という理想像があっても、いつまでに何をしてどのようなステップで実現するかが明確になっていなければ、理想を実現させることは難しいでしょう。

また、具体的なロードマップを描く上で、「今の環境で実現可能かどうか」を考えることもポイントです。

私の場合で言うと、「営業のマネジメントは経験できるが、マーケティングや企画部門等への異動は難しい」といった理由で転職を考えました。

「現職でプレイヤーとして一定の経験を積み、入社後に営業からキャリアチェンジする選択肢も取りやすい企業へ転職しよう」と転職時の企業選びの軸を明確にすることができました。

まずは、将来像をいつまでに実現するのか目標設定し、どのようなプロセスで達成していくかを考えることが必要ですが、環境を変える必要があれば考えうる選択肢も洗い出しておくと良いでしょう。

まとめ

改めてになりますが、本記事でお伝えしたかったことは、3点です!

まとめ
  • 20代のうちから戦略的にキャリアプランを立てることで、理想の人生を実現しやすくなる!
  • やりたいことがなくても問題ない!
  • キャリアプランは理想と現状のギャップを考えることが重要!

新卒でキャリアに悩んだり、第二新卒で転職した私の感想として、上記3つのポイントを抑えておくことでキャリアプランを考えやすくなるのではないかと思います。

転職するしないに関わらず、キャリアプランを考えることで「転職という選択肢を持っている」メリットがあるでしょう。

とは言え、自分でキャリアプランを考えることが難しければ、キャリアコーチングや転職のプロに相談することも手です。

本記事で紹介した内容が、特に若手でキャリアに悩んでいる方のキャリア形成に、少しでも参考になれば幸いです。

この記事を書いた人
イワン

『20代の営業向けにキャリアについて役立つ情報発信を!』というテーマでブログを開設しました。
複数商材での営業経験や20代で2回の転職を経ての体験談等を中心に情報発信していきます。
【経歴】2019年新卒で生命保険会社に入社。代理店営業に従事→営業代行会社にて複数商材の法人営業を経験→人材系の会社で法人営業
副業でWEBメディアでのライティングもおこなってます。

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