「今後のキャリアをどうしていけば良いか分からない」
「キャリアに不安かあるけど何をしたら良いか分からない」
こういった悩みをお持ちの20代若手のビジネスパーソンは多いのではないでしょうか?
私も新卒2年目に差し掛かる頃、キャリアに対して漠然とした悩みを抱えていました。
今回は20代の若手のうちに読んで良かった1冊を紹介したいと思います。
「このままだ良いのか」という漠然とした不安を持つ人におすすめの1冊。
『これからの生き方。 自分はこのままでいいのか? 問い直すときに読む本』を紹介します。
本書には、以下を中心にキャリアについて書かれています。
- 自分の価値観を知る自己分析ワーク
- 4つのキャリアのパターン
- 北野氏の生き方への考え方
まずは自分の価値観を知るきっかけになり、今後のキャリアを考えるポイントを知ることができるでしょう。
そこから、あなた自身がどのようなキャリアや生き方をしたいか言語化するヒントが得られるはずです。
10年後のキャリアが不安だった
私が本書を手に取ったのは、新卒2年目の時に「このまま仕事をして10年後どうなっているのか」「この会社にずっと活躍し続けることが幸せなのか?」と漠然とした不安を抱えていたからです。
私のキャリアを簡単に紹介すると、新卒では保険会社の営業職に就き、地方配属からキャリアをスタートしました。順調に仕事にも慣れてきた2年目、上期の評価面談を上司と実施したときにふとキャリアに対する不安を感じました。
それまではキャリアについて考えたこともなく、何となく新卒で保険会社を選んだような人間でしたが、「自分はキャリアに何を求めているのか?」「気付いた時にはキャリアはある程度出来上がっているのではないか?」と不安になったのがきっかけで本書を手に取ってみました。
キャリアや生き方に漠然とした悩みを抱える方におすすめ
本書は、今後のキャリアや今の仕事に何となく不安を抱える人やこのままの生き方で良いのだろうかというモヤモヤを抱えている人に読んでほしい1冊です。
キャリアに関する考え方や転職の指南本は数多く出版されていますが、本書では自分に向き合うためにエッセンスが詰まっています。
以下の構成となっており、第二章の自己分析を通じてあなたらしく生きていくためのヒントが得られるはずです。
- 第一章:漫画
- 第二章:自己分析
- 第三章:北野氏のエッセイ
就活の時に自己分析を経験した人は多いはずです。
私も自己分析はしてきたつもりでしたが、実際に社会人になると価値観の変化や仕事を通じて自己理解が深まっているでしょう。
社会人2年目のタイミングで本書に出会い、改めて自己分析したことで自分の価値観を理解し直すことができたことは非常に良かったと思っています。
何となくモヤモヤしながら仕事をしている人には是非読んでもらいたい1冊です。
著者の紹介
本書の著者はキャリア領域に知見のある北野唯我氏です。
就職氷河期に博報堂へ入社し、その後ボストンコンサルティンググループを経て人材系のワンキャリアで活躍されています。
メディアにも露出しており、「職業人生の設計」や「組織戦略」の専門家としても活躍しています。
本書以外にも『転職の思考法』『天才を殺す凡人』『仕事の教科書』等を出版しています。
現職での働き方や転職について悩みがある方は読んでみてください。
目の前の仕事に追われ中長期的な視点が持てていない
そもそも、仕事でもなんでも、物事は、大きな方針と、小さな方針の2つでできています。大きな方針とは、長い視点で、どんな方向を目指しているのか、どうやって自分のキャリアを積み重ねていくか、という長期的な話です。一方で、小さな方針とは、目の前の目標を達成する手段、仕事でいうと、与えられた数字の期待値を超える方法といった短期的な話を指します。
北野 唯我|これからの生き方。 自分はここままでいいのか?問い直すときに読む
目の前の仕事に追われ、キャリアや人生について考えれている人がどのくらいいるのでしょうか?
私は営業職なので、毎月の数字に追われて一生懸命仕事をしていましたが、中長期的なキャリアや人生設計について考えることもなかったとハッとさせられました。
『大きな方針』は10年、20年後どうなっていたいかという中長期的な話ですが、ある程度の方向性は戦略を立てることでコントロールできるでしょう。
本書では、キャリアをどのようにして積み上げていくのかは4つのパターンに大別されています。
- スキル型のキャリア
- 意志型のキャリア
- チーム型のキャリア
- バランス型のキャリア
自分の価値観に合う積み上げ方をしていくことが重要だと思います。
自己理解が人生を豊かにする
やりたいことを実現できる人、キャリアで成功できる人というのは、まず自分のことをよく知っています。自分自身の強い面と弱い面の両方とたくさん向き合ってきた分だけ、自分が一番心地よい状態、一番得意な戦い方を理解しているものです。そのためには、いろいろな考えや、話、体験を通じながら、自分との「差分」に気づいていくものです。
北野 唯我|これからの生き方。 自分はここままでいいのか?問い直すときに読む
自分以外の価値観を持つ人と触れ合う機会を増やすことで、自分自身の視野の狭さや考え方の偏りに気付くことができるはずです。
同僚と飲みに行く際には上司の愚痴や会社への不満を言ってしまう自分に対して、「そもそもなぜ自分はこの会社を選んだのか」「環境のせいにしているが、自分の得意なことを仕事に活かせていないのでは?」を自問自答をしたことがあります。
ふとしたきっかけではありましたが、自分の価値観を理解することで、セルフマネジメントができるようになり仕事に対するストレスが減ったような実感もありました。
まとめ
目の前の仕事に必死でしたが、あるタイミングでキャリアについて考えるきっかけがあり、そこで「今後のキャリアはどうなっていくのだろうか」と漠然とした不安を抱きました。
キャリアや生き方について真剣に考えたこともなく、何から始めれば良いか分からない状況で本書を手に取ってみました。
本書を読んでの大きな学びは以下2点です。
- 目の前の仕事だけでなく中長期的な視点で考えることが重要
- 自己理解を深めることがキャリア形成や人生設計に大きな影響を与える
キャリア形成についての具体的なアドバイスや自己分析ワークもあるため、これからのキャリアや人生について考えるヒントを得られるはずです。
「これからの生き方」を考えることは、正解があるわけでもなく、考えること自体が大変でしょう。
それでも、20~30代の若手の内から少しでも考えることが、将来のあなたの人生を豊かにしてくれるはずです。